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〒275-0026 千葉県習志野市谷津 1-9-17
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大腸外科外来

大腸外科外来について(専門外来)

大腸外科外来では、大腸疾患に対する手術の術前評価および術後フォローアップを行っています。
大腸外科手術において優れた技術が必要なのは言うまでもありませんが、それに加え、その技術をどのように用いるのかが重要と考えます。当院ではテキストブックおよび原著論文から得られた知識を統括して実際の臨床の場に生かしており、「グローバル・スタンダード」に即した医療を提供しています。
特に大腸癌の治療には力を入れており、閉塞・穿孔など特殊な状況を除きほとんどの手術を腹腔鏡手術で行っています。手術時間・出血量・合併症発生率・術後管理は高い水準を満たしていると自負しております。

 
以下のような症状を中心に診療・治療を行います

大腸癌(結腸癌・直腸癌)・大腸憩室(再発性の憩室炎、憩室出血)・大腸ポリープ(内視鏡で切除できない場合)

下部消化管

大腸癌の手術治療について

大腸癌は食事の欧米化と共に我が国で増加の一途を辿っており、2019年の部位別がん死亡率が肺癌に続き第2位となっている疾患です(女性に限れば第1位です)。
癌は大腸壁の最も内側にある粘膜から発生しますが、その多くが腺腫という良性ポリープが増大する過程の中で発生すると考えられています。癌は時間経過と共に成長していき、あるところで粘膜を越えて深部に浸潤していくことになりますが、粘膜を一定以上越えると大腸以外の臓器(リンパ腺や肝臓・肺など)に転移する力を持つようになります。
転移する力を持つ前、つまり癌が粘膜内もしくは粘膜を少し越える程度の範囲に留まっている段階では、大腸の病変部だけを切除することで癌が完全に取り切れることになるため、多くはお腹を切らない内視鏡切除により治療が完結します。
一方、粘膜を一定以上越えたところまで浸潤した大腸癌では、画像検査で明らかな転移がない場合でも、癌を完全に取り切ったとするためには転移先として最も可能性が高い大腸近傍のリンパ腺を一定範囲切除することが望ましく、お腹を切る手術が必要となります。
大腸癌に対する手術は、以前はお腹を大きく切る方法(開腹手術)で行うのが一般的でしたが、近年は小さな創を通じてカメラ・鉗子を用いて行う方法(腹腔鏡手術)が主流となっています。腹腔鏡手術は開腹手術と比べて術後の痛みが小さく体の回復が早いとされているため、特別な状況でない限り当科では患者の負担が少ない腹腔鏡手術を第一選択として取り組んでいます。

人工肛門について

大腸のうち肛門から約15㎝の終末領域は直腸と呼ばれていますが(それ以外は結腸と呼びます)、直腸の中でも特に肛門に近いところにできた癌に対して手術を行う場合、人工肛門の造設が必要になります。
癌が肛門に浸潤している場合は、癌を取りきるためには肛門も切除しなければならないため、人工肛門は永久的なものとなります。
一方で癌が肛門に浸潤していない場合、肛門の温存が可能となりますが、腸をつなぐ所(吻合部)が肛門からとても近くなります。吻合部が肛門に近ければ近いほど縫合不全(吻合した腸がうまくつながらないこと)が起こる可能性が高くなるため、吻合部を一定期間保護するために通常は小腸の終わりのところに一時的人工肛門を造設します。通常、一時的人工肛門は数カ月後に手術で閉鎖しますが、人工肛門閉鎖後は再び肛門から便が排出される状態に戻ります。

抗癌剤治療(化学療法)について

癌が既に手術だけでは取り切れない状態となっていた場合、通常は抗癌剤による治療(化学療法)が選択されます。また、肉眼的には手術で癌を取り切れたと考えられる場合でも、顕微鏡検査の結果により再発リスクが高いと判断されれば再発防止目的の追加治療として一定期間の抗癌剤治療をお勧めすることがあります。
標準治療となっている化学療法の多くは当科で施行可能です。

放射線治療について

直腸の中でも特に肛門に近いところ(下部直腸)にできた癌は、手術で肉眼的に完全に切除できたと判断される場合でも、細胞レベルで癌が遺残し局所再発を起こす可能性が高いとされています。術後局所再発の発生を低下させる目的で、手術前に放射線治療(多くの場合、抗癌剤治療も併用します)をお勧めする場合があります。
放射線治療は当院と密に連携をとっている東京ベイ先端医療・幕張クリニックで受けて頂くことができます。

大腸ポリープは、大腸粘膜の一部が隆起してできたもので、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。腫瘍性ポリープである腺腫は、悪性化してがんになる可能性や、がんの成分を含んでいる可能性があるため、5mm以下の小さいものを除いて、切除の適応となります。大きなポリープなど、内視鏡的切除適応外の病変に対しては、外科的切除を行います。
外科的切除を要する大腸ポリープに対しては、多くの場合、他の大腸手術と同様、腹腔鏡補助下手術を行います。腹腔鏡補助下手術は、開腹手術と比較し低侵襲であり、早期回復・早期退院が可能となります。

大腸憩室について

大腸憩室とは大腸の壁が“洞穴”のように外側に突出した状態であり、大腸に流入する血管が壁内の筋肉を貫通することによる壁の脆弱性が原因で発生すると考えられています。
我が国での大腸憩室保有率は欧米よりは少ないものの増加傾向にあり、2~3割の人に大腸憩室があると報告されています。憩室は50歳未満では右側大腸(盲腸・上行結腸・横行結腸)に多いものの、加齢により左側結腸(下行結腸・S状結腸)の割合が増えてくるとされています。

大腸憩室炎について

大腸憩室炎の発症率は10万人あたり90人程度との報告があり、発症リスクとして喫煙や肥満が挙げられます。また、右側の大腸(盲腸・上行結腸・横行結腸)よりも左側大腸(下行結腸・S状結腸)に起こる方が重篤化することが多いとされています。
大腸憩室炎の多くは禁食輸液管理・抗菌治療により速やかに軽快しますが、憩室に穴が開いて腸管の内外が交通する状態(穿通・穿孔)や周囲に膿が貯留する状態(膿瘍形成)となった場合には通常、経皮的穿刺ドレナージ処置(局所麻酔下にお腹に針を刺して腹腔内に貯留した汚染物を体外に排出させる処置です)や手術治療が必要になります。
また、ドレナージ処置・手術を要することなく保存的治療で軽快した場合でもその後に憩室炎が再発することがあります(再発率は報告により様々ですが1割強~5割弱とされています)。大腸憩室炎を繰り返し発症する場合には手術治療をお勧めする可能性があります。

大腸憩室出血について

大腸憩室出血は高齢者に多く見られ、性別では男性に多い傾向があります。それまで無症状であった大腸憩室保有者を10年観察していると約1割の人に憩室出血が発生するとされ、わが国での患者数は増加傾向にあります。
大腸憩室出血の多くは自然止血しますが、中には出血が止まらない場合もあるため早期に大腸内視鏡検査を受けることが勧められます。内視鏡検査で出血が確認されれば、出血部位にクリップをかけたり薬剤を注入する等の内視鏡的止血処置を行いますが、内視鏡下での止血が困難な場合は緊急手術(出血原因となっている憩室が存在する領域の大腸を切除)を検討しなければなりません。
自然止血や内視鏡的止血が得られた場合でも2年以内に3~4割の人に再出血が起こるとされており、短期間に出血を繰り返す場合には再発防止目的の手術治療を前向きに検討する必要があります。

手術実績

医師紹介

外科の外来担当医表・休診代診を見る
副院長佐々木 純一

外科

専門医及び所属学会 医学博士
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
専門領域 大腸・一般外科
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