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〒275-0026 千葉県習志野市谷津 1-9-17
047-476-5111(代表)
〒275-0026 千葉県習志野市谷津 1-9-17 047-476-5111

2024年度(令和6年度)病院指標

病院指標の公開

DPCデータを用いた病院指標

DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、市民の皆さんに情報公開を進めています。この指標によって、当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的としています。
現在公開している病院指標は、令和6年6月1日~令和7年5月31日中に当院を退院した患者様のデータを集計の対象として作成しています。 集計対象患者は、医科保険適用患者(公費、生活保護患者含む)で、DPC対象外患者(自動車賠償責任保険や労災保険、自費等)のデータは含まれません。

DPC(診断群分類別包括制度)とは

>DPC(Diagnosis Procedure Combination)の略で、医師が決定した主病名に基づき、入院患者様の一連の医療行為を、国で定めた1日あたりの定額の点数から入院医療費を計算する制度です。DPC対象となる患者様は保険適用患者で、一般病棟に入院された患者様を対象とします。

病院指標(臨床指標)

医療の質を具体的な数値として示し、客観的に評価することを可能としたものです。
これにより、医療の過程や結果のなかに潜在している課題や改善点を見つけ出し、医療の質向上に役立てることを目的としています。

令和6年度 津田沼中央総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 22 67 99 119 188 444 536 1027 1595 609
今年度(2024年度)の退院患者数は延べ4,706人で、前年度に比べ121人増加し、年々増加しています。

80歳代がもっとも多くなっており、前年度と比較して72人増加しています。次いで前年度より多くなったのは60歳代で59人増加となりました。反対に減少となったのは40歳代で前年度より46人減少となっています。
70歳以上の割合は全退院患者の約7割を占めており、年齢の割合に変化はありませんでした。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 346 26.98 20.78 6.65% 85.42
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 187 20.01 16.40 4.81% 84.86
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 143 2.20 2.57 0.00% 65.87
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 125 2.00 2.02 0.00% 57.06
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 89 19.00 17.33 2.25% 84.92
前年度4位に入っていた腎臓又は尿路の感染症に替わり、肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)が2位に入りました。その他に上位5位の疾患には変動ありませんでした。

誤嚥性肺炎とは、高齢者や脳梗塞後遺症などで、嚥下(飲食物を飲み込む)機能が低下した高齢者に起こりやすい疾患です。
当院では経口摂取が可能となるようにリハビリテーションで嚥下訓練を行っています。
また、2021年度より肺炎予防チームを立ち上げ、口腔ケアの統一や早期食事摂取開始、食事介助指導、施設連携・指導などの活動を行っております。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、睡眠中の呼吸の停止状態(無呼吸)や、覚醒を伴う状態(低呼吸)が1時間に何回も起こることをいいます。

当院では、各専門の医師が交代で総合内科の初診を行っています。お話を伺い診察・検査等を行った後、必要に応じて各専門の医師の外来へ紹介させていただきます。複数の疾患を有する方については、各専門医と相談をしながら治療を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 134 3.38 4.54 0.00% 68.11
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 55 4.89 5.32 0.00% 43.67
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 10.60 8.88 1.92% 75.81
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 47 7.55 7.05 0.00% 61.94
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 31 7.13 9.77 0.00% 70.84
前年度4位だった虫垂炎が2位へ上がりました。
鼠径ヘルニア・虫垂炎・乳がんに関しては全国平均より在院日数が短いことがわかります。

当院の手術は「からだにやさしい」低侵襲手術(腹腔鏡手術・鏡視下手術)を積極的に取り入れ、早期食道癌、早期胃癌、大腸癌(結腸癌・直腸癌)、胆石症、急性虫垂炎のほとんどで、傷の小さい低侵襲手術を行っています。
腹腔鏡手術は、従来の開腹手術と比較して高度な技術が必要ですが、当院にはヘルニアの手術で「日本内視鏡外科学会技術認定医」を 受けた医師がおりますので、高い技術を持った医師による手術を提供いたします。
術後は早期離床・リハビリテーションにより早期退院を目指しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 166 52.04 25.29 2.41% 83.74
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 44 39.95 19.16 4.55% 82.59
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 36 6.94 5.95 0.00% 59.86
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 27 25.37 17.84 0.00% 49.41
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 23 40.09 21.38 0.00% 74.65
膝から下の疾患が前年度に比べ増加しています。
前年度同様に股関節・大腿近位骨折が最も多く、高齢化社会に伴い、転倒による大腿骨の骨折や脊椎の圧迫骨折などが増加しています。

当院の整形外科は大腿骨近位部骨折をはじめとして四肢の外傷、股・膝関節疾患、およびスポーツ外傷など、ほぼ整形外科全般の疾患に対応しています。

当院では急性期治療終了後、回復期リハビリテーションに移動し、在宅復帰を目指しているため、全国平均に比較して在院日数がやや長くなっています。
チームリハビリテーションを実践し、医師をはじめとしたリハビリテーションスタッフ、看護師、介護福祉士、ソーシャルワーカー、薬剤師、 管理栄養士などがひとつのチームとなり、それぞれの専門性を生かしながら、患者さん一人一人に合ったリハビリを計画・サポートしています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 84 30.50 16.89 3.57% 77.64
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 42 6.02 4.67 0.00% 71.02
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 10.61 7.99 6.45% 75.55
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 19 47.21 16.94 5.26% 79.37
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 17.12 9.83 11.76% 81.12
前年度の1位と2位が入れ替わりました。1位の脳梗塞は前年度より27件増加しています。

外来においては脳疾患全般の診療を行うほか、完全予約制で物忘れ外来、頭痛外来といった専門外来も行っています。
脳疾患は命に関わるものや、重度の後遺症をもたらすものが多く、治療も急を要するものが多いため、CTやMRIを24時間撮れるよう体制を整えています。
当院では、脳梗塞で入院した場合、急性期治療を終え、継続したリハビリが必要な患者さんには回復期リハビリテーション病棟へ転棟していただき、1日2時間以上(最大3時間)、365日充実したリハビリテーションを実施して早期の在宅復帰を目指しています。
このように、急性期治療から回復期リハビリテーションまでの一貫した治療を行っているため、全国平均に比較して在院日数が長くなっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 257 2.00 2.49 0.00% 77.94
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 4.29
020240xx97xxx1 硝子体疾患 手術あり 両眼 6.24
白内障手術は前年度より8件増加し、年々増加傾向にあり、在院日数も全国平均より短くなっています。

当院では、白内障・緑内障・糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞等の網膜疾患・加齢黄斑変性、等幅広く治療をしており、糖尿病性網膜症、高血圧に関連している網膜血管閉塞は当院の内科医師と密に連携し外来診療しています。
また、眼疾患や外傷などにより視機能が低下した状態を様々な方法で補い、生活の質の改善を支援するロービジョン外来もございます。

白内障手術においては1泊2日入院とし、基礎疾患のある方や、ご高齢などで日帰り手術に不安を感じておられる方に対応しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 101 3.13 2.45 0.00% 70.61
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 36 4.39 5.16 0.00% 58.17
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 29 7.10 6.81 0.00% 77.79
110080xx03xxxx 前立腺の悪性腫瘍 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 24 3.00 2.59 0.00% 73.79
110420xx02xxxx 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 16 3.13 4.07 0.00% 65.13
前立腺生検のための入院が前年度より40件増加しております。
常勤医が3名になり、悪性腫瘍や結石、前立腺肥大など様々な手術症例に対応でき、年々件数が増加しております。

また、当院では前立腺肥大症、尿路結石症の外科的治療で、レーザー発生装置を使用した低侵襲で効果的な治療を行っております。
尿管結石に対して、レーザーを使用した砕石は有効であり、とても硬い結石に対しても十分な砕石効果が見込めます。さらに最新の結石回収用のカテーテルを併用することにより、1回の治療で結石を完全に取り除くことも可能となります。

2025年より骨盤臓器脱を扱う『女性骨盤底外来』という専門外来を開始しました。今後、新たな患者層の増加が見込まれます。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 11 2.18 2.74 0.00% 77.45
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 10 3.80 4.65 0.00% 58.00
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 6.92
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 12.98
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 5.63
入院では眼瞼下垂症や骨軟部の良性腫瘍に対する手術等を行っており、皮膚・皮下腫瘍摘出術を初めとした外来での手術も数多く行っています。
平均在院日数は全国と比較して短い傾向にあります。

先天的な形状の異常や、後天的な体表面の異常(皮膚腫瘍、変形、外傷、傷跡など)の治療を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 11 1 8
大腸癌 24 12 25 15 10 1 8
乳癌 25 18 1 8
肺癌 14 15 1 8
肝癌 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
がんの病期分類は、がんがどれくらい進行しているのかという病期・進行度を意味し、Stage0からStageIVまであり、最も進行しているがんはStageIVです。

悪性腫瘍は、近年患者さん自ら人間ドックや検診を受けることにより早期発見され、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などの早期治療を開始することにより根治可能となっています。

【大腸癌】
全国的に悪性腫瘍の中で最も多い疾患です。
当院での手術は、「からだにやさしい」腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。早期のがんには内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(EMR)やESDなど身体的負担の少ない手術を受けることも可能です。

【肺癌】
患者数は前年度より増加しています。
当院では、胸腔鏡補助下・胸腔鏡下手術、開胸手術を導入しており、腫瘍の進行度に合わせて手術方法を提案させて頂いております。併存疾患が多い方、肺機能が低下している場合などでは特に低侵襲手術を心がけており早期離床・呼吸機能温存に努めています。

【乳癌】
前年度と比較して、ステージⅠ・Ⅱの症例が多くなっています。手術件数や化学療法の件数も年々増加しております。
当院では、市や会社などの乳がん検診で要精査となった方の二次検診としても受診していただいております。

当院では、手術だけでなく、外来通院にて抗がん剤治療も行っております。また、放射線治療が必要な方は治療可能な病院と連携を図っています。

質の高いチーム医療で患者さん個々の状況や考え方等に十分配慮した最適・最善の医療とケアを提供できるよう努めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 22 7.05 48.36
中等症 127 17.04 74.46
重症 63 18.92 83.94
超重症 41 23.76 84.61
不明
前年度より軽症の件数は増減なし、中等症は3件増加、重症は18件増加、超重症は26件増加しています。

前年度同様、中等症が最も多い結果となっています。中等症以上は高年齢傾向にあります。

A-DROPシステムの重症度別治療指針では、「軽症」の患者さんは外来治療が原則ですが、一部で高熱が続いて食事がとれない、咳がひどく睡眠が障害される、といったケースで入院となる場合があります。

肺炎の重症度分類は、A-DROPスコア※1を用いています。

※1 A-DROP:以下の項目のうち入院時(入院中に発生した場合は発症時)の状態に該当する項目の数
(1つの項目に該当すれば1点;5点満点)
・男性70歳以上、女性75歳以上
・BUN 21mg/dL以上または脱水あり
・SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
・意識障害あり
・血圧(収縮期) 90mmHg以下
【0点:軽症、1~2点:中等症、3点:重症、4~5点:超重症】

※2 成人市中肺炎:病院外で日常生活をしていた人に発症する肺胞(はいほう:空気がたまるところ)の急性炎症
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 127 47.40 79.39 5.30%
その他 24 52.00 82.67 1.99%
前年度と比較すると、発症から3日以内の症例が89件減少、その他の症例が5件増加しております。

脳卒中は迅速な対応が求められることが多く、救急患者の受け入れも行っており、発症後4.5時間以内の超急性期脳梗塞に対しては、積極的に血栓溶解療法(t-PA静注療法)を行っています。

当院では、急性期から回復期まで一貫した治療を行なうことができ、患者さんにとって安心した療養生活が送れると考えています。また、回復期病棟では365日リハビリテーションを行い、個人の状態や在宅環境に合わせ、充実したリハビリテーションを提供しており、少しでも早く自宅へ退院できるような体制を整えています。
そのほか、他施設にて急性期治療を終了し、回復期リハビリテーションが必要な患者さんも積極的に受入れています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 128 1.04 1.59 0.00% 68.23
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 87 3.26 4.93 0.00% 60.34
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 65 3.66 9.11 0.00% 79.66
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 55 0.65 3.51 0.00% 43.33
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴うもの) 42 5.17 5.67 0.00% 71.98
前年度と比較すると4位の腹腔鏡下虫垂切除と5位の内視鏡的乳頭切開術の順位が入れ替わっています。

当院では、肝胆膵外科外来の専門外来によりこれに関連した手術が上位を占めています。

成人の鼠径ヘルニアは自然に治ることはありませんので治療は手術療法が原則となり、当院では腹腔鏡手術を積極的に行っています。
結腸悪性腫瘍の手術においては、腫瘍が特に大きい場合や穿孔がある場合などを除き、腹腔鏡補助下手術の適応としています。
大腸悪性腫瘍手術の大部分は腹腔鏡下手術で行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 123 4.35 47.05 3.25% 79.56
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 81 4.60 47.86 1.23% 84.96
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 78 2.19 11.42 0.00% 56.69
K0821 人工関節置換術(膝) 等 40 1.50 39.63 0.00% 74.63
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(前腕) 等 34 1.09 1.97 0.00% 44.35
前年度より大腿骨骨折が29件増加し、前腕骨折が36件増加しています。
手術の 1位と2位は大腿骨頚部骨折等に対する手術です。平均年齢も80歳代と高齢であることがわかります。

当院では急性期治療から回復期リハビリテーションまで一貫した治療を行っているため、術後の在院日数が長くなっています。
骨折は、手術だけで治癒できるものではなく、術後早期のリハビリテーション、退院後のリハビリテーションや通院を継続するようにして、在宅復帰を目指し、受傷前に近い日常生活を送れるようにサポートしています。

また、当院にはスポーツ専門外来があり、若年層への治療も行なっており、幅広い年代へ対応しています。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 117 0.26 1.15 0.85% 67.09
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 50 1.80 8.52 2.00% 74.94
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 32 0.00 2.06 0.00% 62.75
K654 内視鏡的消化管止血術 31 6.45 19.52 0.00% 75.74
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 13 39.69 50.31 23.08% 82.38
内科における手術は消化器疾患の手術が占めており、中でも最も多い手術は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。

早期胃癌、早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行える専門医の増員により、件数が増加したものと思われます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 258 0.00 1.01 0.00% 78.00
K279 硝子体切除術
水晶体再建術は、前年度より8件増加しています。

当院で行っている眼科の手術は、高齢者の方に多い白内障の治療のため、水晶体の代わりに【眼内レンズ】と呼ばれる人工のレンズを挿入する「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)」です。日帰りで行う医療機関も増えてきていますが、高齢者に多い手術であるため、当院では安全面を最優先し、1泊2日の入院としており、入院当日に手術を受け、翌日に診察を受けてから退院としています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 37 1.24 2.57 0.00% 58.54
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 29 1.00 5.03 0.00% 77.55
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 23 1.00 1.00 0.00% 74.26
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 1.35 6.87 0.00% 65.52
K800-2 経尿道的電気凝固術 12 1.00 4.50 0.00% 79.58
経尿道的尿路結石除去術が最も多い症例数となっております。前年度と比較して、11件増加しています。

常勤医3名体制となり、より一層の多様な疾患が治療可能となっております。

また、当院ではレーザー発生装置《エダップ社製Cyber Ho 100》を導入しております。これにより、前立腺肥大症、尿路結石症の外科的治療で、より低侵襲(身体に与える害や負担が小さいこと)で効果的な治療を提供できるようになります。
さらに2024年12月より手術用支援ロボット Da Vinci Xiを導入し、2025年1月より、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術(RARP)を開始しました。現在、当院では前立腺癌に対する前立腺全摘術、骨盤臓器脱に対する仙骨固定術をロボット支援で行うことが可能です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 11 0.23%
異なる 16 0.34%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
前年度と比べ、敗血症の件数が増加しています。

当院における『手術・処置等の合併症』は、ポリープ切除後の出血、予防接種後の副反応、人工血管感染、手術後の創部感染 などがあります。

【敗血症】とは、感染症を原因として重い臓器障害が引き起こされた状態のことです。臓器は酸素や栄養を十分に得ることができなくなりその機能が低下します。重要な臓器の機能が低下した状態が長く続くと生命に影響が及びます。

一人ひとりの患者さんについて、リスク(併存症や習慣、体格、精神状態、年齢)の有無や種類、その程度などを評価することにより、術前・術後の管理を徹底し、件数の減少に努めてまいります。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
607 476 78.42%
前年度から30%以上の増加が見られました。

当院では、入院の際患者さんに血栓症のリスク評価を実施しています。
周術期の静脈血栓塞栓症の予防対策は、急性肺血栓塞栓症の発生率を下げることに繋がると考えられているため、手術患者の静脈血栓塞栓症のリスクレベルに応じて、予防対策を検討していく必要があります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
756 678 89.68%
血液培養採取時は皮膚の常在菌が混入する可能性があり、真の原因菌かどうかを判断するために2セット採取を基本としています。また原因菌の検出感度を上げ、見落としを予防するためにもなります。菌血症の見逃しを防ぐため、抗菌薬の適正使用のためにも引き続き、啓発に努めていきます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
558 401 71.86%
感染症の治療では、原因菌が判明するまでの間、経験的治療として幅広い細菌を標的として広域スペクトル抗菌薬を開始する場合があります。その場合、抗菌薬投与前には培養検査が必要とされています。細菌培養検査を実施することで感染臓器と原因菌を早く特定し、その細菌に有効な狭域スペクトル抗菌薬へ変更することが可能になります。
当院では、感染症の治療や抗菌薬適正使用の観点から、抗菌薬適正使用支援チームが介入し、抗菌薬使用前の血液培養検査を強く推奨しています。
転倒・転落発生率 ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
90,286 420 4.65%
発生件数の内訳としては、80歳以上の高齢者が全体の80%を占めており、特に夜間のトイレ移動時の転倒が多くみられました。入院患者の高齢化が進み、転倒転落リスクの高い患者さんが年々増加しています。これを受けて、今年度より多職種で環境要因や動作習慣に気づき、対策を見直すためにチームで巡視を行っています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
90,286 7 0.07‰
当院においては、重症化するような事故発生割合は全国平均と比較しても少ないと⾔えます。転倒・転落事例分析を多職種で行い、その分析から導かれた患者さん個別の予防計画を立案・実施し発生リスク低減に取り組んでいます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,130 1,125 99.56%
手術前抗菌薬は、手術室へ入室後に投与することを標準とされています。2024年度は対象となる手術件数が増加しているにもかかわず、2023年度と同水準を維持しております。これは入室後の抗菌薬投与が定着していることを示しています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
79,743 139 0.17%
褥瘡発生リスクのある入院患者に対して予防ケアを実施しています。2024年度は、褥瘡発生要因で多いポジショニング不足、摩擦・ズレに対しての予防ケアの強化に取り組みました。2024年度の褥瘡発生要因は、ポジショニング不足、体位変換不足、皮膚の脆弱化が多いため、引き続き予防ケアの強化に取り組んでいきます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3,353 3,024 90.19%
病棟看護師と管理栄養士が連携し、入院時の栄養スクリーニングとGLIM基準を用いた栄養診断を実施しています。低栄養のリスクがあると判断された方は、毎週行われるNSTチームカンファレンスにて多職種での評価を行い、改善に努めています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
65,740 9,461 14.39%
高齢化率が進み、当院に入院する高齢者の認知症患者さんの割合も増加しています。そのため、患者さん自身の安全や治療上、抑制はやむを得ない場合があります。その中でも、患者さんの症状等に合わせて、最小限の抑制や解除について、毎日検討しています。その結果が、昨年と比較して減少に結びついたと考えます。今後も適切な認知症ケアや抑制について検討していきます。

更新履歴

2025/09/26
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