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河村 裕  副院長
河村 裕
  日本外科学会専門医・指導医
  日本消化器外科学会専門医・指導医
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波多野 稔
波多野 稔
  日本外科学会専門医
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佐々木  純一
佐々木 純一
  日本外科学会専門医・指導医
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河野 通貴
河野 通貴
  日本外科学会認定医・専門医
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嶋口 万友
嶋口 万友
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小林 直
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高橋 秀樹
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山﨑 庸弘(やまざきのぶひろ)
山﨑庸弘
  日本外科学会専門医
  呼吸器外科専門医
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  日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医
  肺がんCT検診認定医師

外科のご案内

‐これからの標準術式「腹腔鏡手術」‐

当科では多くの術式を、体への負担が軽い「腹腔鏡手術」で行っています。腹腔鏡手術は、従来の開腹手術と比較して高度な技術が必要ですが、当科には2名の「日本内視鏡外科学会技術認定医」をはじめとして豊富な経験を有する常勤医が勤務しており、多様な術式に対応が可能です。
開腹手術を勧められている患者様で、術後の痛みが軽く、体への負担が軽い腹腔鏡手術を希望される方は、ぜひ一度相談にいらしてください。できる限り対応いたします。

当科で施行している腹腔鏡手術をご紹介いたします。

逆流性食道炎に対する腹腔鏡下手術

逆流性食道炎とは
皆さん最近「逆流性食道炎」という病名をよく耳にされると思います。逆流性食道炎とは、胃酸などを含んだ胃内容物の逆流で食道に炎症が起こり、胸やけや口まですっぱいものがあがってくるといった症状を伴います。最近、日本人に逆流性食道炎が増えてきているのです。

食道は胸から横隔膜(おうかくまく)を境にしておなかの胃に通じており、その境界を食道裂孔(しょくどうれっこう)と言います。通常この食道と胃の境界部はキュッとしまっていて、食道に胃の内容物が逆流しないように逆流防止機構が備わっています。しかしこの逆流防止機構が弱くなることによって逆流性食道炎が発症してきます。

逆流性食道炎の治療方法
逆流性食道炎の症状緩和のためには、まず食生活を含めた日常の生活習慣の改善やお薬による治療を行っていきます。しかしこれらはあくまでも症状を和らげる対症療法であり、弱くなってしまった逆流防止機構を修復するものではありません。

生活習慣の改善とお薬による治療で効果がみられない場合には、弱くなった逆流防止機構の修復のために噴門(胃の入り口)形成術という手術による治療も選択肢となります。

当院では、逆流性食道炎の手術療法として、腹腔鏡下手術による噴門形成術を行っています。

腹腔鏡下手術では小さい傷で痛みが軽く、入院期間も短く、美容的にも優れています。またお薬でなかなか改善しなかった症状が、お薬なしあるいは少量の服用で軽快するようになります。

胃がんに対する腹腔鏡下手術

胃がんについて
我が国における胃がんの年齢調整死亡率は、男性で肺がんについで2位、女性では1位ではありますが、年々低下傾向にあります。

胃がんの主な治療法には内視鏡的治療、腹腔鏡補助下手術、開腹手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法などがありますが、その病期に応じた治療を選択することが大切です。胃がんの進行度(病期)については日本胃癌学会「胃癌取扱い規約」に示されていますが、がんの及んでいる深さや周囲のリンパ節への転移の程度によって、病期IAから病期IVまでに分類されています。

腹腔鏡下手術の取り組み
現在、病期の進んだ胃がんに対する腹腔鏡下手術の有効性はまだ確立されているとはいえません。

当院では日本胃癌学会の胃癌治療ガイドラインにのっとり、早期胃がんに対する腹腔鏡下胃切除術を行っています。比較的小さな胃がんでリンパ節転移がないか軽度の方、つまり病期IA(がんが粘膜内あるいは粘膜下組織にとどまり、リンパ節転移がない)で内視鏡的治療の対象にならない方や、病期IB(がんが粘膜内あるいは粘膜下組織にとどまり、すぐ近くだけのリンパ節転移がある、あるいはがんが固有筋層にとどまり、リンパ節転移がない)の方が対象になります。

通常、腹腔鏡下胃切除術ではおなかの壁に5から6か所の小さな穴をあけて、最後に5cmほどの切開を追加し切り取った胃を取り出します。当院では、術後の痛みを軽くし美容的にも満足いただけるように、おへその切開を工夫し3から4か所の小さな穴だけで大きな傷を残さないような手技を行っています。これにより術後の早期回復が可能となり、経過が順調であれば手術から10日目くらいで退院も可能です。

腹腔鏡下胃切除の術創
腹腔鏡下胃切除の術創

胆石症に対する腹腔鏡手術

胆石症に対する手術は「腹腔鏡手術」が最も早く導入された術式のひとつです。
従来の開腹手術では、腹部の真ん中あるいは右上腹部を大きく切開して胆嚢を摘出していましたが、腹腔鏡手術では小さな穴からカメラ(腹腔鏡)および処置具を入れて、胆嚢を摘出します。合計4か所の小さな穴をあけるのが一般的です。
当院では胆嚢周囲の炎症が強くない場合には、傷の数を1つにする「単孔式」という術式も取り入れています。「単孔式」の手術では、傷はへその部分だけなので、術後ほとんど傷はわからない状態になります。

開腹手術での胆嚢摘出術の術創
開腹手術での胆嚢摘出術の術創

腹腔鏡下胆嚢摘出術 術創の写真
腹腔鏡下胆嚢摘出術 術創の写真

単孔式腹腔鏡手術(胆嚢摘出術) 術中写真
単孔式腹腔鏡手術(胆嚢摘出術) 術中写真

単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術 術創の写真
単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術 術創の写真
(*胆嚢周囲の炎症が強い場合には開腹手術を施行することもあります)

大腸癌に対する腹腔鏡補助下手術

大腸癌に対しても「腹腔鏡補助下手術」を行っています。長期的な癌の治癒・生存率に関しては腹腔鏡補助下手術と従来の開腹手術との間に差がないことが早期癌だけでなく進行癌症例も検討対象に含めた無作為化臨床試験という科学的手法で既に明らかになっています。一方、手術直後の回復、合併症に関しては腹腔鏡補助下手術の方が開腹手術よりも優れており、徐々に腹腔鏡補助下手術が大腸癌に対する標準的治療法となってきています。
腫瘍が特に大きい場合や穿孔がある場合などを除き、腹腔鏡補助下手術の適応としておりますので、ご希望のある方は相談にいらしてください。
また、術後の絶食期間を短縮し、早期退院を目指すERAS(Enhanced Recovery After Surgery)プログラムも実践しております。

ERASによる入院経過(例)
日曜日 入院
月曜日 手術
火曜日~水曜日 食事開始(食欲によります)
金曜日~土曜日 退院

開腹手術による結腸切除 術創の写真
開腹手術による結腸切除 術創の写真

腹腔鏡補助下結腸切除術 術創の写真
腹腔鏡補助下結腸切除術 術創の写真

急性虫垂炎

急性虫垂炎に対しては、緊急に手術を要する症例と抗生物質で炎症を抑えた後に時期をおいて手術した方が適切な方法があります。
炎症の程度によりますが、一般的には腹腔鏡手術の良い適応です。炎症の程度により「単孔式腹腔鏡手術」も施行しています。

腹腔鏡下虫垂切除術(単孔式) 術創の写真
腹腔鏡下虫垂切除術(単孔式) 術創の写真

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎に対する根治手術である、大腸全摘+J型回腸嚢肛門管吻合も腹腔鏡補助下に施行します。当院では、まず第1段階として、腹腔鏡補助下大腸全摘術+J型回腸嚢肛門管吻合+ループ式回腸人工肛門造設を行い、およそ3か月後に(ステロイド服用中の患者様はステロイド減量後に)第2段階として回腸人工肛門閉鎖術を施行します。(第2段階の手術はおよそ30分で終わります。)
内科的治療で病勢の制御が困難な「難治性」潰瘍性大腸炎と診断された患者様、ステロイド通算投与量が多く副作用が心配な患者様、異型上皮・癌の合併を指摘された患者様で、手術(大腸全摘術)をお考えであれば、当科外来に相談にいらしてください。

鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術

鼠径ヘルニア(脱腸)とは
足のつけねに近い左右の下腹部を鼠径(そけい)部といいます。鼠径部はもともとおなかの壁の中でもほかの部位に比べると生理的に弱いところで、立った時やおなかに力を入れた時に鼠径部がふくらんでくる、違和感や痛みを伴うといった症状は鼠径ヘルニア(脱腸)のサインです。鼠径ヘルニアは大きくなることこそあれ、自然に小さくなったりなくなってしまうことは決してありません。また嵌頓(かんとん:鼠径部に腸管がはまり込んでしまって戻らなくなり、強い痛みや嘔吐が出現し危険な状態)や腸閉塞発症の危険があるため、私達専門医は早期の治療をおすすめしています。発症原因が物理的生理的であるため飲み薬や塗り薬、貼り薬では治らず、弱くなってあいたおなかの壁の穴をふさぐ手術が必要となります。

鼠径ヘルニアの手術法
現在ではおなかの壁の穴をふさぐためにポリプロピレンメッシュ(夏の網戸のような網をイメージしてください)を使用する方法が主流です。手術方法も前方アプローチ(鼠径部の皮膚を切開する方法)や腹腔鏡という内視鏡を使った小さな傷ですむ方法などがあります。

当院では前方アプローチ法、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復法のいずれでも手術を行っていますが、特におへそを切開して1つの穴だけで行う単孔式腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TANKO-TEP)をとても得意にしています。美容的にも非常に優れており、傷はおへその中に隠れてほとんどわからなくなってしまいます。手術当日に歩行も可能でお食事もとれ、早期回復退院が可能です。

鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の術創
鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の術創

腹壁瘢痕ヘルニアに対する腹腔鏡下手術

腹壁瘢痕ヘルニアとは
開腹手術や外傷によってできたおなかの壁の傷跡(腹壁瘢痕)の一部が弱くなって穴ができ、おなかの中から腸管などが脱出してしまうものです。傷跡に沿っておなかが出っ張り違和感や痛みを感じたり、嵌頓(かんとん:腸管がはまり込んでしまって戻らなくなり、強い痛みや嘔吐が出現し危険な状態)や腸閉塞発症の危険もあるため、瘢痕部分の弱くなった穴をふさぐ手術が必要となります。

腹壁瘢痕ヘルニアの手術法
現在ではおなかの壁の穴をふさぐために人工線維の網(メッシュ)を使用する方法が主流です。手術方法も前方アプローチ(瘢痕膨隆部の皮膚を切開する方法)や腹腔鏡という内視鏡を使っておなかの中からメッシュを固定する方法などがあります。

当院では前方アプローチ法、腹腔鏡下修復法のいずれでも手術を行っていますが、弱くなってできた穴の大きさやもともとの開腹手術の影響によるおなかの中の癒着の具合などを考慮し、最適な手術方法を選択するよう心がけています。

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